月別アーカイブ
2025年05月(1)
2025年04月(1)
2025年03月(2)
2025年02月(1)
2025年01月(3)
2024年12月(1)
2024年11月(2)
2024年10月(2)
2024年09月(2)
2024年08月(2)
2024年07月(3)
2024年06月(5)
2024年05月(2)
2024年04月(1)
2024年03月(2)
2024年02月(3)
2024年01月(2)
2023年12月(1)
2023年11月(6)
2023年10月(3)
2023年09月(2)
2023年08月(2)
2023年07月(3)
2023年06月(2)
2023年05月(2)
2023年04月(2)
2023年03月(2)
2023年02月(8)
2023年01月(2)
2022年12月(1)
2022年11月(2)
2022年10月(1)
2022年09月(2)
2022年08月(2)
2022年07月(1)
2022年06月(2)
2022年05月(3)
2022年04月(3)
2022年03月(2)
2022年02月(2)
2022年01月(3)
2021年12月(1)
2021年11月(2)
2021年10月(3)
2021年09月(3)
2021年08月(2)
2021年07月(3)
2021年06月(2)
2021年05月(1)
2021年04月(2)
2021年03月(2)
2021年02月(2)
2021年01月(4)
2020年12月(2)
2020年11月(2)
2020年10月(2)
2020年09月(2)
2020年08月(2)
2020年07月(2)
2020年06月(1)
2020年05月(2)
2020年04月(1)
2020年03月(2)
2020年02月(7)
2020年01月(2)
2019年12月(2)
2019年11月(6)
2019年10月(3)
2019年09月(3)
2019年08月(7)
2019年07月(2)
2019年06月(3)
2019年05月(3)
2019年04月(4)
2019年03月(2)
2019年02月(3)
2019年01月(6)
2018年12月(2)
2018年11月(3)
2018年10月(2)
2018年09月(2)
2018年08月(2)
2018年07月(2)
2018年06月(2)
2018年05月(2)
2018年04月(4)
2018年03月(4)
2018年02月(2)
2018年01月(2)
2017年12月(3)
2017年11月(2)
2017年10月(3)
2017年09月(3)
2017年08月(4)
2017年07月(4)
2017年06月(5)
2017年05月(3)
2017年04月(2)
2017年03月(4)
2017年02月(3)
2017年01月(6)
2016年12月(3)
2016年11月(2)
2016年10月(2)
2016年09月(3)
2016年08月(11)
2016年07月(1)
2016年06月(3)
2016年05月(2)
2016年04月(2)
2016年03月(2)
2016年02月(2)
2016年01月(2)
2015年12月(3)
2015年11月(4)
2015年10月(5)
2015年09月(2)
2015年08月(5)
2015年07月(2)
2015年06月(5)
2015年05月(3)
2015年04月(2)
2015年03月(4)
2015年02月(1)
2015年01月(3)
2014年12月(2)
2014年11月(4)
2014年10月(4)
2014年09月(5)
2014年08月(3)
2014年07月(4)
2014年06月(2)
2014年05月(4)
2014年04月(5)
2014年03月(4)
2014年02月(3)
2014年01月(3)
2013年12月(5)
2013年11月(4)
2013年10月(5)
2013年09月(3)
2013年08月(7)
2013年07月(4)
2013年06月(4)
2013年05月(4)
2013年04月(4)
2013年03月(5)
2013年02月(4)
2013年01月(10)
2012年12月(3)
2012年11月(5)
2012年10月(4)
2012年09月(4)
2012年08月(7)
2012年07月(6)
2012年06月(4)
2012年05月(4)
2012年04月(3)
2012年03月(4)
2012年02月(3)
2012年01月(4)
2011年12月(4)
2011年11月(7)
2011年10月(4)
2011年09月(5)
2011年08月(8)
2011年07月(3)
2011年06月(4)
2011年05月(5)
2011年04月(4)
2011年03月(4)
2011年02月(5)
最近の記事
05/05 今年のGWと憲法記念日
04/10 満開の桜見物と五十三次版画鑑賞
03/24 院展観賞
03/09 令和6年度北部圏域ネットワーク(医療・介護連携)会議
02/11 建国記念の日に思う
外部グログ

大先生(元院長)のブログ

2022年2月12日

 昨日は「建国記念の日」で「皇紀2681年」祝日であった。昔は「紀元節」と呼んでやはり祝日であった。この日は初代天皇である神武天皇の即位日に当たる。今の人は「紀元節」と言われてもぴんとこない。私は戦後生まれであるが両親が2月11日にはいつも今日は「紀元節」であると言っていたことを思い出す。
 戦後GHQが日本の歴史を否定するためにこの紀元節を廃止し、初代神武天皇によって建国されたことを日本人の記憶から消し再び天皇陛下のもとに一致団結してアメリカに二度と刃向かわないようにした。このため戦後75年になるがいまだに学校では日本の建国は教えられていないようだ。しかし昭和41年に「建国をしのび、国を愛する心を養う日」として定められ国民の祝日となった。この事について自民党が昭和32年に法案を提出するも当時の社会党の反対で廃案となり何回も提出・廃案を繰り返しやっと昭和41年に成立したという経緯がある。世界の多くの国では建国の歴史を習うが日本ではそのような教育はされていない。そもそも神武天皇は古事記や日本書紀に出てくる神話の中の人であり存在しなかったと発言する左翼系の研究者達がいまだ多数存在する。アメリカなら独立記念日、フランスならフランス革命記念日などしっかりと学び自国の建国を知っている。
      IMG_2494.jpg-1.jpg 
 私は11日の朝、国旗をベランダに掲揚したが朝日が顔を出しとても綺麗であった。昔は多くの家で国旗を掲揚していたが今はほとんどなく、正にGHQの思うつぼになっている。
 最近の日本国内の事件などを見ると本当にこれが日本人がすることなのかと思う。昨日のニュースでは岡山の母親とその恋人が子どもを椅子に置いた鍋に6時間も立たせたり食事もろくに与えなかったりして死に至らしめたとか、大阪では心療内科医院に放火して医者や患者を焼き殺したり、埼玉県ふじみ野市で母親が死んだからと医師を呼びつけて散弾銃で撃ち殺したり、電車内で放火したり、大学入学試験の会場前で受験生を刺したりと、凶悪事件が頻発している。この様な報道に接する度に今の日本人の心があまりにも荒んでいることに情けない気がする。これも日本人として古代から受け継いできたものをしっかりと教育してこなかったために、日本人としての優しさ誇り、他人への思いやりなど何もかも捨て去ったことで起きたことなのかも知れない。
   IMG_20220212_0003.jpg-1.jpg 

 
IMG_20220212_0004.jpg-1.jpg-1.jpg
 ところで私は宮崎正広氏(保守系論客)のメルマガを随分前から読んでいるが、最近宮崎氏が出版された「日本の保守 やまと魂をつくった思想の系譜」を購入して読んだ。最初に保守主義とはなんぞやとの問いかけがある。『保守と言うからには何かを守るのである。ならば何を何から守るかと問うと、伝統、文化、歴史を守るのだという定義よりも最大公約数的な模範解答は「国民の生命と財産」であり、「敵の侵略から国土を守」となる。何か欠けていないか?「国民の精神」を守ると答える人は日本では稀である。ましてや、その精神の中核にあるのは万世一系の天皇伝統である。』と書いてあった。
 これこそが126代続く天皇でありその最初が神武天皇である。神武天皇の建国の理念「八紘一宇、皆が家族のように仲良く生きよう」である。神代に興味を持ったので宮崎氏が昨年11月に発刊された「葬られた古代王朝 高志国と継体天皇の謎」を知り早速アマゾンで取り寄せて読んだ。
  IMG_20220212_0001.jpg-1.jpg 

 
IMG_20220212_0002.jpg-1.jpg 
 まず高志国という名前は全く知らなかった。高校3年生で日本史を習ったが、その時先生がぼそっと一言「出雲は違う国であったようだ、神話が違う」と言われたのが何故か耳に残っていた。 この意味は大和朝廷と出雲国は違うのだとおぼろげながら理解していた。ところがこの本に出てくる「高志国」は現在の若狭・福井・石川・富山から新潟県あたりでいわゆる越前。越中・越後で、古事記に出てくる高志は別名「古志」、日本書記では「越」の表記が多い。錦鯉の産地で有名な「山古志村」、その他「こし」にちなんだものとしてお米のコシヒカリ、お酒では越乃寒梅、今の三越の前身の越後屋などにその名残を留めている。この時代中国や朝鮮との行き来があり日本海側が日本の表玄関であったことに驚く。また出雲の大国主の命が高志国の女王ヌナカワヒメと結婚したことにより出雲の勢力圏に入ったこと等を知り驚いた。歴史の授業では全くスルーされていた。そして天皇家のことについ書いてあったが第25代武烈天皇が早世され、「天皇空位」となったため後継者を誰にするかと言うことで第15代応神天皇の5世孫で高志国の大王であった「オホド」に決めて迎えに行くが、3回躊躇されたのち、やっとお受けされ第26代継体天皇として即位された(継体元年 507年)。現、天皇陛下の丁度100代前の出来事である。折しも今、皇位継承問題が取りざたされているが、今迄に10代8名(2度皇位につかれた方が2名)の女性天皇がいらっしゃるが父親が皇族でない女系天皇は0で皇室は2681年続いてきている。この歴史の重みを考えると軽々しく女系天皇も良という無かれである。
     IMG_20220212_0005.jpg-1.jpg-1.jpg
 今は宮崎氏の「歩いてみて解けた『古事記』の謎」を読み始めた。実に面白い。

2022年02月13日

3回目のワクチン接種

 1月23日に3回目のワクチン接種をした。医療従事者なので早めに案内が来て1月13日から打てることになっていたが、丁度その頃政府が高齢者のワクチン接種の間隔を8ヶ月から前倒しをしたため、私が打つ時期と重なり予約が取りづらくやっと取れた。今回も接種部位を中心として腕が痛かったが1回目ほどではなかった。
 しかし私はワクチンについては少し懐疑的である。というのも2回目のワクチン接種が終わっていたにもかかわらず5月にPCR検査が陽性となりJA尾道総合病院に入院した。その当時、政府もマスコミもワクチンを接種すれば完璧だからぜひワクチンを接種する様に国民を煽っていた。それが秋頃からは2回目接種をしても感染する人が増えてきて、ブレイクスルー感染といいだした。最近ではオミクロンにかかっている人の半数以上が2回目接種完了者だという。ところで昨日(1月29日)は全国では感染者数が84,941人となり過去最高を記録したと報道されている。
 IMG_20220130_0001.jpg-1.jpg   IMG_20220130_0003.jpg-1.jpg
 ところでインフルエンザは年間どれくらい感染者がいるのか厚生労働省のHPで検索してみると、例年、日本国内のインフルエンザ感染者数は、推定約1000万人と言われている。日本人口の約8%の方が感染している計算になる。2019年のインフルエンザによる死亡者数は、厚生労働省が毎年発表している人口動態統計によると3,575人。
 インフルエンザによる死亡者数として発表されるこの数字には2つの種類があり、1つは、インフルエンザの感染が直接的に死の原因となった人で、先ほどの3,575人という数値はこれを意味している。もう一つは、インフルエンザに罹ったことによって自分が罹患している慢性疾患が悪化して死亡した時。この2つをあわせた死亡率のことを超過死亡概念といい、WHOが提唱している。
 2020年1月16日に国内感染者第1号が発表されてから2年ほどになるが本日(1月30日)の中国新聞によればダイヤモンド・プリンセス号の患者も含めて2年間で260万人と書いてあった。但し2020年は患者数が少なく2021年1月初旬で累計感染者数24万人である。新聞報道の数値から24万人を差し引いた236万人がほぼ1年間分の数値としてみても良いであろう。インフルエンザの1/4の人数である。死者数は 18,709人と報道されている。しかし2021年1月1日までの累計が3,513人であり、これを差し引いた15,196人がほぼ1年分とみるとインフルエンザの1.5倍である。但し2020年7月以降は「死後も含めPCR陽性者は死因を問わず新型コロナ死と扱う」と厚労省が決めたことで無関係な死者数が相当含まれていると考えられる。癌や寿命で亡くなったあとPCR検査で陽性であればコロナ死とされている。そのため本当はインフルエンザと同程度の死者数かも知れない。
 それならば現在医療が逼迫しかけているというのであれば2類相当を5類相当に変更してインフルエンザ並みの扱いにすれば良いのではないだろうか?
それにしても、NHKを始めメディアに出演する医師やコメンテーターと称する人達は全員ワクチン、ワクチンと言っている。ところがインター−ネットで検索するとワクチンの危険性について発言している医師は昨年の初め頃は少なかったが、最近はかなり増えてきて、危険性についての外国論文なども紹介されてきている。しかしマスコミは相変わらず全くそれを報道しない。マスコミは同じ意見の人だけを集めて放送するのではなく、反対意見についても報道すべきではないのか?
       IMG_20220130_0002.jpg-1.jpg


 Screenshot%202022-01-30%20at%2017-22-07%20Renaissance_vol9%20indd%20-%20Renaissance_vol9_web%20pdf.jpg-1.jpg
 先日ダイレクト出版のオピニオン誌「Renaissance(ルネサンス)9号」を購入して読んだ。その中に井上正康氏(大阪市立大学名誉教授・医学者)の「ワクチンは本当に必要か? 間違いだらけの新型コロナ対応」という記事を読んだ。色々示唆に富んだ内容であるが特に興味を持ったのは、ワクチンのリスクである。
 通常ワクチン開発には10年以上の期間を要する。しかし、今回のコロナワクチンにおいては、開発から1年以内という極めて短い期間で世界規模にワクチン生産・供給が行われている。しかも「mRNAワクチン」はいまだかって人類に投与されたことは無い。現在、今回のワクチンは有効性と安全性が2023年5月までは不明な「第四相臨床試験中」の試験薬であり、すべての副反応結果が自己責任とされている。つまりそのワクチンを打って死亡しても責任は製薬会社に責任は無いと日本政府は広報している。恐らく政府が薬剤エイズのように保証してくれるのかも知れない。
 この様に政府の方針に反するようなことを書くととんでもないやつだとレッテル貼りをされるかも知れないな。
下記に本に掲載されていた井上正康先生のメッセージを添付する。
  Screenshot%202022-01-30%20at%2017-23-52%20Renaissance_vol9%20indd%20-%20Renaissance_vol9_web%20pdf.jpg-1.jpg
私は医療従事者であり、ワクチンに対する違和感があったが、私から患者様に感染させたりすることは避けなければならない。また年齢もまもなく75才でありこれから10年後に今回のワクチンによる医療事故が発生したとしても「まあいいか」と思い三回目を接種した。
早くコロナが終息して日常の生活が戻ってくることを祈るばかりである。

2022年01月30日

広島県の教育改革の一端を知る

 私が毎月購読している人間学を学ぶ月刊誌「致知2月号(1月1日発行))が届いた。今月の表紙は珍しく女性である。見た顔だなと思って表紙をめくると広島県教育委員会教育長「平川理恵」氏と有った。広島県の教育長が女性であるのを知ったのは割合最近で、TVニュース番組等でお見受けして、女性が教育長になっているすごいなという程度であった。そしたら1月4日の日本経済新聞の21ページの教育というページで彼女の教育改革の話が特集されていた。
  IMG_20220106_0001.jpg-1.jpg   IMG_2470.jpg-1.jpg
 「致知」には彼女の略歴が載っていた。それによると「大学を出てリクルートの情報誌でトップ営業社員になった平川さんは退職後、自ら留学生斡旋の会社を立ち上げ。さらに横浜市の民間人校長公募により、女性で初めて公立学校の民間人校長になる。学校に活力もたらし、子供たちや教師一人ひとりを輝かさせるその手腕に着目した広島県の湯ア英彦知事が県教育長就任を打診。これを受けて2018年に教育長に就任。」とある。
 「致知」の記事は東洋思想家田口佳史との対談で「古典の名著『大学』に学ぶ修己治人の道 先哲の教えを現代に活かす」である。平川氏は田口氏が講義する塾に20年前から通い古典を学ばれていたとある。
    IMG_2466.jpg-1.jpg
 「大学」という書物は今時の若い人はあまり知られてないかも知れない。かくいう私も昭和4年4月20日に弘道館から刊行された「孝経大学中庸新釈」の新装復刊(平成17年12月15日第一刷発行)で一度読んだだけである。あの二宮金次郎(尊徳)少年が薪を背負い本を読みながら歩いている銅像が昔小学校にはあったが今はほとんど見受けない、彼が読んでいた本が実は「大学」なので有る。
江戸時代は武士の子ども以外、町人や農民の子どもたちも寺子屋などで学んだがその学問の教科書が四書五経である。その中で最初に習うのが「大学」で、人間の基本となる生き方、大義を説く「大学」の教えを、6才の子供たちに刷り込んでいた。それを考えると「大学」が当時の日本人の人格形成にいかに大きな役割を果たしてきているかが分かるのではないだろうか。
    IMG_2476.jpg-1.jpg
 平川氏の根底には「大学」の教え・気づきが有り、この教えが平川氏の教育の改革への道しるべになったのではないだろうか。平川氏の教育改革の一部が「致知」に紹介されていた。
 彼女の改革の一つに広島県福山市の常石小学校で行っているイエナプラン教育はある。現在の学校は1年生、2年生、3年生と学齢で分けて行っているがそれをクラス編成は1〜3年生、4〜6年生という異年齢学級として、教師がいて指導に当たるが、上の子が下の子を教え、下の子が上の子の考えはすごいと思って頑張るところに力点を置いている。与えられたものをこなしていくだけでは、どうしてもモチベーションが下がっていきますが、基本的に異学年同士で学び合うというスタイルなので児童同士の関わりは強くなり、主体性や学習意欲も高まる。数と言葉(算数、国語)は各人の力に応じて進めていく。環境問題など子供たちの内側から湧いてくる課題は教師も生徒も皆で学習を重ねながら納得する解を求めていく。その点でも海外流の教育と言うよりは、むしろ寺子屋に似ているかも知れない。
 さらに学校に来ることができない小中学生のための不登校支援センターをつくって、その一つとしてオンライン部活というものをやっている。
100名くらいの子が匿名で参加しているが、イラストクラブや生き物クラブなどいろいろなクラブがあって、例えば生き物クラブだと皆、蛇に興味があるわけです。県庁の職員に蛇好きのおじさんがいると聞いて私から声を掛け、2度ほどスペシャルゲストとして登場してもらいましたが、子供たちにも大人気でした。
このような活動を通して子供たちがエネルギーチャージをしていくと、リアルな活動の場にも自然と参加するようになります。たとえオンラインを通してであったとしても、とにかく他者との関係を崩さない、断たないことが何より大切なのです。子供たちのオンラインでのやりとりを見て、一番驚くのは先生たちですね。「えっ、この子、こんなにニコニコした顔で話すんだ」って。子供たちは先生に見せる表情だけでなく、いろいろな表情を持っています。多くの人が教育に関わることで、その晴れやかな表情を引き出すことができるのですね。おかげさまで県内では新たな不登校の子たちはいま確実に減ってきました。
 また商業高校、農業高校、工業高校の教育にも力を入れている。県の産業を支えてくれるこの子達が立派に成長してくれることが広島県の明るい未来に繋がるわけですが、残念ながらこれらの学校で教えられているのは、前時代的なビジネススキル。どうやってアップデートできるのだろうと思案した結果、尾道商業、広島商業、福山商業、呉商業の4校の教員と教育委員会のスタッフ総勢8名で2020年1月にアメリカ・ロサアンゼルスの貧困地域にあるビジネスハイスクールなど複数の学校を視察。そこは髪を染めたりタトゥーを入れたりした生徒ばかりでしたが、なんと言ってもカリキュラムが面白いので、皆眼の色を変えて勉強しているのです。一緒に行った先生方も目を輝かせる生徒を見て「わしらも何かやらにゃいけん」と視察後はホテルに泊まるのではなく一軒家を借りて4日間雑魚寝をしながら新しいカリキュラムを考えました。そこで先生方から出てきたのは「生きるって何?」という意外なテーマでした。多少難しくてもこのテーマを「ド直球」に生徒達に投げ掛けたいとおっしゃるのです。商業科での勉強がいかに生きがいをもたらすものなのか、人に喜ばれるものなのかを実感させることをベースにカリキュラムを編成し、最終的には学習内容を県内の農産物や工業製品の販売と結びつけるところまで持っていくことにしました。現在週に4時間そのカリキュラムを基にした学習が行われています。この取り組みは農業高校や工業高校にも応用され、学校が大きく蘇っている。ある県立商業高校では「授業が面白くない」といって年間30人ほど退学していたのが、現在、退学者はほぼゼロになりました。
 私は教育関係の人間でなかったので平川氏が様々な改革を同時並行的に進めて教育現場が変わってきているのを全く知らなかった。この度「致知」と新聞の記事を読み驚く。
平川氏の根底には「大学」の教え・気づきが有り、彼女の仕事の支えとなっている言葉の一つに「心焉(こころここに)に在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず」という一節と、もう一つは「心誠(こころまこと)に之を求れば、中(あた)らずと雖(いえど)も遠からず」をいつも心の戒めにしているとのこと。
 平川氏が学校・教育委員会の風土刷新を行い「広島で学んで良かった」「広島で学んでみたい」と思われる県を目指していく思いが達成されることを望む。

2022年01月09日

2021年から2022年へ

 大晦日の朝、雪が1センチほど積もっていてウォーキングをしていると霜柱を踏みしめているようなジャリ・ジャリと音がして風も冷たかった。
  IMG_2375.jpg-1.jpg   IMG_2385.jpg-1.jpg
部屋の掃除をする。夕方息子一家がやってきて一緒に夕食を食べる。その後紅白歌合戦を見る。1月3日の日経新聞によると紅白の視聴率は1989年以降、東京では最低であったとのこと。 NHKの「行く年来る年」を観ながら外に出て耳をそばだててみたが今年も除夜の鐘は聞こえてこなかった。一昨年までは裏のお寺にも赤々と電気が付いていたのだが昨年からひっそりとしている。
 翌朝、2022年 令和4年 元旦 何時ものようにベランダに日の丸を掲げる。最近は日の丸を見ることはほとんどない。しかし私は自分が何者であるかを表すのが国旗や国歌であると思っている。
   IMG_2453.jpg-1.jpg   IMG_2464.jpg-1.jpg
 その後、新浜の岸壁に初日の出を見に行く。昨日と違って今年は穏やかで風もほとんどなくしかも雲も少なく「初日」が綺麗に見えた。差し込む光を浴びながら今年1年の安寧を祈り手を合わせた。この穏やかさが1年続いてくれれば良いのだが。おせちを食べて元旦を言祝ぐ。昼前に息子一家が新年の挨拶に来て、「さいだ歯科医院」に届いた私宛の年賀状を届けてくれた。
   IMG_2403.jpg-1.jpg   IMG_2420.jpg-1.jpg    
 彼らが帰った後年賀状の整理をし、出し忘れた方に年賀状を書いて本局まで歩いて出しに行く。今年も本局の前では車で年賀状を出しに来た方のため「年賀状受取隊」の女子職員の方が立っておられ車から車へと歩き回っておられた。私は歩きだったのでポストに投函。さすが1月1日のため本通り商店街の人出は閑散としていた。
   IMG_2436.jpg-1.jpg   IMG_2437.jpg-1.jpg         
 ところで年賀状に色々コメントが書かれているが、私とほぼ同じ年齢の方のコメントは読んでいて納得したり驚いたりした。
気になった今年の年賀状コメント例
・小・中学校の同級生のH君「団地内を歩いて老化防止を図る毎日です。」まさに私のウォーキングと同じだと思った。 
・日立製作所同期のM君「昨夏あたりから膝が痛み出しました。何時まで趣味の渓流釣りが出来るやら。」年を重ねるとあちこち痛みが出てくるとても人ごととは思えない。
・広大工学部応用化学科根来研で同期のN君「私は白内障手術、妻は膝関節手術と医療と手が切れない1年でしたが健康に留意しながら暮らしています。」まさに3〜4年前の我家と同じだな。 
・広大根来研の1年後輩で化学会社に就職したS君「電気自動車の時代が来て、脱石油、脱石炭と叫ばれています。化学産業はどう変化するのでしょうか?石油ショックより激動でしょうか?」とあった。本当にどうなるのか、単なる化学産業は斜陽かも知れない。 
・また同じく1年後輩のS君の賀状には「私は昨年50回目のフルマラソンを完走できました。」と有り「えっ」と驚く、良く体力があるものだ。そういえば広大根来研でチームを組んで広島大学のフェニックスマラソンに一緒に出場したことがあったことを思い出す。
・高校の同級生K君「元旦や、償うごとく家に居る。「ハイ!」、「ごもっとも」、「ゴメン!悪かった、もうしない」・・・耐え忍ぶ忍従の日々。頑張るど!!」と有った。私は年を取っても、中々我が強く人間的に丸くなれないせいで最近家内とよくぶつかることがある。これからは「ハイ!」、「ごもっとも」、「ゴメン!悪かった、もうしない」心して素直に謝らなくてはならないな。
・広大根来研の1年先輩のTさんの賀状は何か哲学的なことが書いてあった。「(前略) 同種の生物は利害が同じなので対立するのは必然ですが、一方で繁殖して生きるために必要な相手は同種個体である生物が多く、それをお互い求めるから面倒な関係になります。『世界は人類無しで始まり、人類無しで終わる』と言われていて、物質から自己都合で身勝手に変わる定理のない生き物に変わる過程で、寿命という存在を制限する法則が出来ました。(中略)宇宙天体の星等は億年単位の寿命がある一方で、生き物寿命が極端に短くなっている宇宙の法則は、理に適っていると思えました。自己制御のできない人類こそが地球を破壊するウイルスであるかも知れませんし、宇宙にある寿命という生き物退場の法則は生き物誕生と同時に出現したのかも知れません。(中略)世界の指導者が生き物の正しい原点を学んだら地球上での運営方法が変わるかも知れないとおもいました。」と書いてあり、温暖化や資源採掘などを地球の目から見れば正に人類が地球にとってのウイルスなのだと気付かされる。このような深い思索をめぐらす先輩とは露知らず改めて先輩の思考の深さに驚かされた。
・また年齢、終活などと共に、SDGsを理由に今年を最後に年賀状の交換をやめると案内もあった。SDGsはCO₂削減の一助とすべくペーパーレス化の推進の一環とのこと。これからはこの考え方が主流になってくるのかも知れない。
ただ1年に一回だけ近況を知るケースも多く年賀状と言う習慣がなくなるのは寂しいような気もしてくる。
 最後に東洋思想家で「平成」の元号考案者、安岡正篤師の年頭自警を掲げる。
1, 年頭まず自ら意気を新たにすべし
2, 年頭古き悔恨(かいこん)を棄(す)つべし
3, 年頭決然滞事(たいじ)を一掃すべし
4, 年頭新たに一善事(いちぜんじ)を発願(ほつがん)すべし
5, 年頭新たに一佳書(かしょ)を読むべし
「安岡正篤一日一言」より
この5箇条を心に刻み令和4年を歩み出した。

2022年01月03日

2021年を振り返って

毎年この時期になると新聞やTV等で今年の十大ニュースなどの特集が組み込まれる。それを見ながら私の十大ニュースを考えてみるのだが、今年はどう振り返っても十個もなさそうである。
今年を振り返るとなんと言っても一番は
@ コロナ感染、医院16日間休診、
5月半ば、院長である息子が最初発熱しPCR検査でコロナと診断され隔離施設へ入る。従業員全員が濃厚接触者となりPCR検査を受けたところ、私を含めた3人が陽性と判定される。私はJA尾道総合病院に6日間入院し、他の2人の従業員はホテル隔離となった。また陰性であった他の従業員、息子の家族、私の家内も濃厚接触者ということでそれぞれ2週間の自宅待機となり「さいだ歯科医院」は16日間休院をした。
  IMG_2075.jpg-3.jpg   IMG_2064.jpg-3.jpg
私は医療従事者のため先行してワクチン接種を受け、しかも2回目を接種した後で感染が発覚。当時マスコミの報道ではワクチン接種をすれば全てが解決すると言っていたので本当に驚く。最近は2回接種した人でも感染し、ブレイクスルーだと言っている。本当に馬鹿にしている。生まれて初めて入院を経験したが幸い症状は何もなくただ本を読んで過ごしただけで、チョット骨休みが出来たのかも知れない。しかし「さいだ歯科医院」はその間収入もなく痛手であった。さらにこのことで患者様の足が遠のいたが最近やっと患者数が戻ってきた。
A 「さいだ歯科医院」が11月6日に開業35周年という節目を迎えた。5年前に息子と院長を交代して勤務医をしているが、創業者としては感慨ひとしおである。
  IMG_2329.jpg-3.jpg   IMG_7915.jpg-3.jpg
B 海外旅行、国内旅行ともどこへも行けなかった。
昨年の2月頃からコロナウイルス(武漢ウイルス)が世界中に広まり多くの国でロックダウンなどが行われた、日本でも何回か緊急事態宣言が出され、海外渡航の禁止、飲食店への休業要請などありとあらゆるものが規制された。おかげで私も海外旅行は昨年2月にインドに行ったのを最後にSTOP、また国内旅行も昨年3月に沖縄の孫に会いに行ったのが最後である。その時沖縄で尾道に於いて3人のコロナ患者が初めて出たとTVニュースが言っていた。その後あれよあれよという間に日本全国に拡がっていった。
来年3月に後期高齢者になる私としては体力から考え、海外旅行可能な時間がだんだん短くなりタイムリミットが近づいてきている。早くコロナが収束して海外へまた行きたいものである。
C 尾道市歯科医師会創立100周年記念式典出席
1月17日に「尾道市歯科医師会創立100周年記念式典」があり出席した。正に節目の式典に出られて感無量であった。当日は歴代会長表彰が有り13代会長として功労表彰を受けた。さらに永年在籍者ということでも表彰状をいただいた。この歳になると表彰など縁遠い代物であり嬉しかった。
  IMG_20210107_0003.jpg   IMG_0970.jpg-3.jpg
D 「話し中」の信号を発しない受付電話
電話は通常使用中に他者から電話があると「ぷー・ぷー・ぷー・・」と鳴って相手側にただいま使用中ですとお知らせするはずなのに、いつまでも「リーン・リーン・リーン・・・・・」と呼び出し音が鳴る。そのため掛けてきた患者様がいつまでも待たされたとご立腹された。全く寝耳に水だったので、電話機設置業者やNTTに対応をお願いしたがビジネスホンで、機種も古く無理だと言われ諦めた。いずれは新機種にと思う。
E 家庭菜園での野菜作り
  コロナでどこも行けないし、行くとなればマスクをして出かけなくてはならない。しかし畑仕事なら周りに人はなく密にはならない。しかもマスク無しで出来るので足繁く通った。お陰で じゃが芋、タマネギ、茄子、キュウリ、トマト、オクラ、シシトウ、サツマイモ、大根、柿など少しずつではあるが随分堪能させてもらった。
  IMG_2109.jpg-3.jpg   IMG_2105.jpg-3.jpg


  IMG_2125.jpg-3.jpg   IMG_2262-4.jpg


  IMG_2290.jpg-3.jpg   IMG_7819.jpg-3.jpg
 ところで現在日本の食料自給率はカロリーベースで40%を切り多くの食料を他国からの輸入に頼っている。野菜類は主に中国から輸入され安くスーパーなどで売られている。もし中国がTPPに加入するとなれば、関税は撤廃され野菜などの食品はもっと安く売られるようになる。一見良いことのように見えるが、実は日本の農家は経営が厳しく、さらに少子高齢化が進み農家の後継ぎがいなくなり、耕作放棄地が増えている。国産の野菜が手に入らなくなり輸入が増大する。尖閣諸島の沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船にぶつかってきて、その船長を逮捕した事件があった。その時中国はすぐさま対抗手段として半導体などの生産に必要なレアアースの輸出を禁止した。そのため日本の工業界は大変な打撃を受けた。それと同じようにある国が食料品の輸出を制限すると日本は食糧不足に陥り、餓死者が出てくる。自給率から考えたとき極端な言い方をすれば6割の日本人が餓死することになる。これこそが食料品を武器に日本国を占領する作戦「蔬菜作戦」と言われるものである。鉄炮の玉も、核兵器も要らない。易々と乗っ取られるのである。食料安全保障の観点から皆が出来るだけ耕作放棄地などを借り受け家庭菜園などで少しでも自給自足をするのが良いのではなかろうか。
ここまで書いたがこれ以上特段のニュースがない。今年は六大ニュースになった。

2021年12月23日

ウォーキングの始める。

 私は30年以上、毎年8月に定期健康診断を受けている。今年も8月終わりに検診結果が届いた。毎回コメントに「肥満傾向、脂肪肝を認めます。バランスのとれた食事と適度な運動を心がけ、体重のコントロールに努めましょう」と記載されている。
 酒は日本酒にして一合程度、ビールなら缶ビール1本程度、たまにもう少し多い時もあるが毎日飲んでいる。外食は滅多にしないし、家内がつくる食事はバランスもとれていると思っている。しかし運動だけはからっきし駄目である。
 1ヵ月に1〜2回くらい、家内と散歩に行くのが関の山で、後は通勤のため家から駐車場まで歩き、診療室内を歩く程度である。また農作業をするときは歩いたりしゃがんだり、立ったりはするがそれほどの運動量はない。
 本やインターネットを見ると『高齢者に対しては、「ストレッチングや体操を1日10分程度」、「散歩やウォーキングを1日20分程度」、「下肢および体幹部の筋力トレーニングを1週間に2回程度」のいずれかの運動を年齢や身体能力に応じて行うことが推奨されています。また筋肉量の維持や増強には、運動が欠かせません。筋肉量を維持するためには、少なくとも1日6,000〜8,000歩は歩くことが必要ですが、さらに筋力を増やすには筋力トレーニング(筋トレ)を行う必要があります』と書いてある。
 いかにしても少し考えなくてはと思っていたところ、家内が6月終わり頃から毎日5,500歩程度を歩くようになった。
 そこで思いきって歩くことを決め、スマホを持って休日は朝6時頃から自宅から西に向かい吉和漁港の先、福地浜1番踏切まで歩きUターンして祇園橋まで歩きそこでUターンして自宅に帰る。それで大体6.5km,7,5000歩ぐらいで、所要時間およそ1時間。
  IMG_7920.jpg-1.jpg   IMG_0983.jpg-1.jpg
 仕事の日は昼休みに「さいだ歯科院」から宮前橋を渡り藤井川の東側を遊亀橋まで歩きUターン、国道184号線の西側を歩き三成商店街の旧道に入り三美園口の交差点まで歩きそこでUーターンして診療室まで帰ってくるコースを歩く、大体5.5km、5,700歩程度で所要時間45分くらいの行程である。
  IMG_0978.jpg-1.jpg   IMG_0982.jpg-1.jpg
 もうすぐ歩き出して3ヶ月になるが体重は4〜5kg程度減少し、BMIが適正範囲に入った。それと今までさほど便秘傾向は無かったが、歩くと腸の運動が活発化するのか排便も快便である。
 また歩くことによって色々季節を感じたりする。歩き始めた9月の頃は歩き終わると汗びっしょりであったが今頃はあまり汗も出なくなった。そして今日朝は路上駐車をしている車に霜が降りフロントガラスは白く凍っていた。また吉和漁港辺りから見ると尾道水道に朝日が差し込んできれいである。船を係留する浮きの上にアオサギがいたりする。
  IMG_2250.jpg-1.jpg   IMG_7930.jpg-1.jpg
また藤井川には鯉が泳いでいたり、渡り鳥の鴨が泳いでいたりする風景を見ながら歩くのは楽しい。
  IMG_2358.jpg-1.jpg   IMG_2355.jpg-1.jpg
 健康長寿ネットによると高齢者の運動習慣がある人とは「1回30分以上運動を週2回以上、1年以上継続している人のことを言う」とあった。
厚労省の調査では運動習慣のある人は65才以上の男性で46.2%、女性では39.0%となっている。また65才以上の男性の1日の平均値は5,597歩、女性では4,726歩であり健康日本21(第二次)の目標値である男性7,000歩、女性6,000には届いていない。私はウォーキングと診療室で歩く歩数を合計すれば何とか目標値をクリヤーできるのではと思っている。
歩き始めてから雨の日の2日と訪問診療に出かけた2日以外は今のところ毎日歩けている。これからも歩き続けてまずは1年継続しようと思う。

2021年11月28日

食の安全保障

 私は以前から伊勢雅臣氏発行のメルマガjog(Japan On the Globe)「国際派日本人養成講座」(https://www.mag2.com/m/0000000699)が毎週日曜日にメール配信され
読んでいる。
 この度11月7日のテーマーは「家族農業で『食の安全保障』を」であった。内容は石川県能美市の西田栄喜さんご夫妻が二人でサッカーグラウンド半分ほどしかない畑を耕し、年間600万円もの収入を得る「日本一小さい専業農家」について書いてあった。
 なお私の祖父の母親の里が同じ能美市でしかも西田と言う名だったので、親戚ではないと思うが興味を持って読んだ。その中で日本の食料自給率の問題が書いてありその部分が特に気になりそのところを引用させていただく。
『■1.国民のいのちを護る「食の安全保障」
 新たに発足した岸田内閣では「経済安全保障担当大臣」が登場しました。半導体や医薬品、蓄電池、レアアースといった分野での自立を目指すということで、国家の安全保障として重要な課題です。
 これとともに、筆者は、国民のいのちを護る「食の安全保障」も見過ごすことはできないと考えています。拙著『この国の希望のかたち 新日本文明の可能性』[伊勢]では、我が国の農業が危機的な状況にある、として、次のようなデータを提示しました。
・食糧のカロリーベースでの自給率は37%(2018)。台湾海峡が戦火に覆わて輸入が閉ざされれば、途端に食糧不足となります。大東亜戦争末期から終戦直後にかけての食糧難は、米潜水艦による輸送船撃沈、および国内各港の機雷による封鎖で、食料輸入がストップした事が主要因でした。
・我が国の農業従事者は168万人(2019)。平均年齢は67歳。ここ10年ほどは毎年10万人のペースで減少しています。このペースが続いたら、あと20年足らずで農業従事者はゼロになってしまいます。
・耕地面積は442万ヘクタール(2018)ありますが、そのうち37万ヘクタール、8.3%が利用されていません。また、耕作の放棄で荒廃した荒廃農地が28万ヘクタールもあります。未利用農地と荒廃農地を合わせて65万ヘクタール。耕地面積全体の15%、栃木県よりも広い農地が放棄されている、ということになります。
 我が国の農業は崩壊への道を歩んでおり、「食の安全保障」はなおざりにされています。
■2.スイスの小学生が1個80円もする卵を買う理由
 戦後長らく、世界のどこからでも安い食糧を好きなだけ輸入してきた我々日本国民は「食の安全保障」に関しての危機感が麻痺しています。農業経済学を専門とされる鈴木宣弘・東京大学大学院教授は、「食の安全保障」に関する外国での意識の高さについて、次のように紹介しています。

スイスのとある街で、小学生くらいにしか見えない女の子が1個80円もする卵を買っていたので、その理由を聞いたところ(元NHKの記者で、世界の農業問題を長年取材してきた倉石久壽氏)、その子は「これを買うことで生産者の皆さんの生活も支えられ、そのおかげで私たちの生活も成り立つのだから、高くても当たり前でしょう」と、いとも簡単に答えたのだという。[鈴木、1,551]
 
また現代社会では、「食の安全保障」は量の問題だけでなく、残留農薬や遺伝子組み換えなど健康への影響も考えなければなりません。

カナダの牛乳は1リットル当たり約300円で、日本より大幅に高い。だが、消費者はそれに不満を持っていないという。筆者の研究室の学生がおこなったアンケート調査に、カナダの消費者から「アメリカ産の遺伝子組み換え(GM)成長ホルモン入り牛乳は不安だから、カナダ産を支えたい」という趣旨の回答が寄せられていた。[鈴木、539]

 単に「安いから」という理由だけで、外国産の食糧に頼っていては、ある時、突然手に入らなくなったり、重大な健康被害が発覚する、というリスクがあります。そういうリスクをいかに下げるか、を「食の安全保障」として日頃から考えておかなければならないのです。』
引用ここまで。
 この文を読みながらそういえば「さいだ歯科医院」の周りでも畑や田んぼが造成され随分と家が建ってきた。また最近は耕作放棄地に多くのソーラーパネルが設置されてきている。さらに山の上でも木が切られソーラーパネルが設置されてきている。日本は本当に大変な方向に向かっていると思った。
 私は家庭菜園で少しばかりの野菜を作ったりしている。今は大根が収穫時期を迎えており先日従業員さんにもお裾別けをした。
  IMG_7904.jpg-1.jpg   IMG_7912.jpg-1.jpg
私がつくった野菜などは孫にも食べさせるので農薬は一切使用しない。また11月3日には種から育てていた玉ネギの苗を植えた。来年の5月に収穫予定である。実際、僅かな種類と量をつくるだけであるが、私がつくった野菜が食卓にのるとついつい嬉しくなってしまう。
  IMG_7903.jpg-1.jpg   IMG_7906.jpg-1.jpg
 昨日近所のOさんと話したとき大根の出来具合を見ながらOさんが「先生、農業と歯医者とどちらが本職かいね」と言われ何かすごく嬉しくなった。
今年は次郎柿もかなり豊作で大いに楽しめた。
  IMG_7824.jpg-1.jpg   IMG_7915.jpg-1.jpg
 これからも元気でいる間、野菜などを作ろうと思う。
 余談だが「さいだ歯科医院」は昨日11月6日に開業35周年を迎え従業員さん達からお祝のお花をいただいた。

2021年11月07日

これって温暖化?

 医院の技工室横に30年ほど前にキンモクセイ(金木犀)植えた。毎年10月になると花が咲き芳しい匂いを振りまいてくれる。またその横に10年ほど前にギンモクセイ(銀木犀)も植えている。
10月20日頃そういえば今年はキンモクセイのにおいがしないなと気が付く。例年なら10月の初旬に花が咲き、芳しい匂いがする。そして2週間もすれば花が散って仕舞う。
そこでそばに行き枝を観察してみたが小さな花の芽らしきものはあるものの、全く花が咲く気配すら無いようであった。
   IMG_2278.jpg-1.jpg   IMG_2315.jpg-1.jpg
毎日観察していると少しずつ花芽が大きくなってきて昨日はいよいよ咲きそうな気がした。それで本日31日、休みにも拘わらず医院に出かけてって見たところキンモクセイの花が1〜2輪咲き始め、芳しい匂いもしていた。桜の花の開花宣言ではないがキンモクセイの開花宣言である。ギンモクセイも花の芽は少ないが少し咲いていた。
   IMG_7887.jpg-1.jpg   IMG_2314.jpg-1.jpg
 ところでキンモクセイを植えて30年ほどになるが今年のようなことはなかった。これって温暖化のせいなの、それとも今年の異常気象なのか判らない。来月英国で気候サミットCOP26が開かれ、より強いCO2排出削減が議論される予定である。27日には国連総会に絶滅した恐竜が乱入して「絶滅を選ぶな」と地球温暖化防止の演説をしたというニュースがあった。(You Tubeで見られます)
確かに近年日本各地でゲリラ豪雨が有ったり、夏の気温が40℃を超えたりする日がある。これを見る限り異常気象と思える。今年はこの尾道では10月15日頃まで毎日気温が夏日であったのがキンモクセイの開花が遅れたおおきな理由なのかも知れない。
  index.jpg-1.jpg 9.jpg-1.jpg
    (Yahoo news より)           (毎日新聞より) 
 今年のノー−ベル物理学賞は大気中のCO2濃度が気候に与える影響を数値で解明した米国プリンストン大学上席研究院の真鍋淑カ氏が選ばれた。彼の理論はCO2 が増えると地球の温度が上昇することを計算で示したことである。
ただ地球の氷河期はミランコビッチサイクル(令和3年1月4日アップの拙ブログ「2021年を迎えて、温暖化対策」参照)によりほぼ10万年サイクルで氷河期と間氷期を繰り返すと言われており今は7万年前に始まった氷河期がおよそ1万数千年前に終わり、現在間氷期だが徐々に氷河期に向かっている。
   img2-1.png-1.png
         (国立研究開発法人海洋研究開発HPより)
但し人間が出すCO2がそのスピードを遅くするために温暖化が進んでいるように感じているのかも知れない。いずれ氷河期がくることには間違いないのであろう。その頃には私は地球上に存在しないが、その時の暖房はどうするのだろう。雨や雪が降る日数が増えれば、当然太陽光発電では追いつかなくなるであろうし。本当にどうするのだろうかと心配してしまう?

2021年10月31日

サツマイモの日

 先日技工室のカレンダーを見ていたら10月13日が「サツマイモの日」と書いてあった。初めて知った。10月と言えばちょうどサツマイモの収穫時期である。私も6月に植えたサツマイモをそろそろ収穫をしなくてはと思っていた矢先なのでご丁寧にお知らせしてくれているのかと思った。
  IMG_7812-2.jpg   IMG_7814-2.jpg
 しかし良く考えれば日本列島南から北と細長いのでサツマイモの収穫日も少し違うのではないかと考えネットで調べてみた。すると埼玉県川越市の「川越いも友の会」が1987年に江戸時代からあったサツマイモのおいしさを褒める言葉「栗(九里)より(四里)うまい十三里(13=9+4)」と川越が江戸から約13里(52キロメートル)ほど離れていることにちなんで10月13日を「さつまいもの日」に制定したのだそうです。
 ところでサツマイモについては色々の思い出がある。私が生まれる前、我家は呉の大空襲で家も家財も一切を焼け出され、しかも終戦で父親は職を失い生活は貧困であった。そのため栗を小さいときに食したことがなかった。食事も芋(たいていは蒸し芋)などの代用食が多く、母親が苦し紛れか「健ちゃん、栗(九里)より(四里)うまい十三里だから芋の方が美味しいのよ」と言っていたことを今でも憶えている。確かに今の芋はとても美味しく正にその通りだと思っている。
 さらに栗原小学校4年生の時、授業で学校の畑にサツマイモを植える体験学集があり、水平植え、船底植え、垂直植えなど習って秋には収穫した。ほとんどの同級生家は農家(兼業)で有ったので芋植え学習は珍しいことでは無かったのかも知れないが、私は興味津々であった。
またサツマイモについては学校の社会の授業で「江戸時代、西日本で大飢饉が起こり深刻な食糧不足で多くの餓死者が出たが、薩摩(鹿児島)で植えられていたが芋が飢饉の時ずいぶん人の命を助けた。そこで江戸幕府の青木昆陽が飢饉に強い食べ物として全国に広めた」ことなどを習った記憶がある。
なお栗原小学校では5年生の秋には麦を撒き6年生の6月には麦刈り、その後その畑を水田にして田植えをした。そして秋には稲を刈り取り、農家の人にお願いして脱穀・精米してもらい、それを持って6年生全員遠足がわりに歩いて三成の藤井川まで行き川原で飯ごう炊さんをした。残ったお米は換金し、さらに6年生では豚を2頭、当番制で飼育し大きく育てた後、その豚を売り卒業時の謝恩会の費用に充てていた。お陰で農家とは縁もゆかりもない私が良い勉強をさせてもらい今の家庭菜園に繋がっている。
  IMG_2130-2.jpg   IMG_7757-2.jpg
 ところで今年は5月の終わりに植え付け用の畝をつくりマルチを敷いて6月6日に「紅はるか」40本植えた。いつもの苗より今年の苗は小さく貧弱であったそのせいか40本のうち2本がすぐさま枯れてしまった。その後は順調に育ちお盆明けにつる返しをした。例年ならつる返しをすると、返されたつるや葉っぱは枯れるのだが今年は雨の関係でほとんど枯れなかった。そのため葉ばっかりが成長する「葉ばかりさん」となったため根に栄養分が行かなかったのかあまり芋が出来なかった、例年同じ数を植えるとコンテナ2杯になるのに今年は1杯だけだった。
  IMG_2130-4.jpg   IMG_2252-2.jpg
 ただ9月半ばから今まで雨が降らなかったせいでサツマイモがひび割れることがなく商品価値が高いと思われるものであった。
  IMG_2258-2.jpg   IMG_2260-2.jpg

 
  IMG_2262-2.jpg   IMG_2263-2.jpg
 大きな芋もいくつか出来たが大きな芋が出来ている所には後2つくらいしか芋が出来ていな。また大きな芋がないところでも6〜7個くらいしか出来ていなかった。今年の芋にアヒルか何か水鳥の様な姿をしたものがあった。毎年のことであるがほるときにスコップで掘るせいか芋を真っ二つ切ってしまうのがいくつかでてしまう。
  IMG_2261-2.jpg   IMG_2264-2.jpg
 本当なら一株ずつ、テンガで少しずつ堀ってやらないといけないのかも知れない。毎年の反省点である。

2021年10月13日

「ステルス戦争(見えない戦争)」を読んで

 7月に元米国空軍准将ロバート・スポルディング氏の書いた「ステルス戦争・・・中国共産党のアメリカ洗脳戦略」(川添恵子監訳 経営科学出版社)を購入して読んだ。著者の経歴はアメリカ空軍で26年以上軍務につき、准将として退役。トランプ政権時代に国家安全保障会議(NSC)の大統領戦略計画の高官として、国家安全保障戦略の策定に中心的役割を果たし、国防総省では統合参謀本部議長付きの対中国戦略担当主任、安全保障の高官で中国駐在武官も務めた経歴がある。
 IMG_20211008_0008.jpg-1.jpg
 内容は中国が企むアメリカ乗っ取り計画で中国はステルス戦略を使って経済・軍事・外交・テクノロジー、教育、インフラの6つの側面で影響力を増し、世界を支配しようとしている。戦争の新しい原則はもはや「武力を使って敵を思いのままに服従させる」ことではない。
つまり21世紀の国家間の戦争とは、19世紀や20世紀の戦争とは全く別のもので爆弾や銃弾の代わりに、使われるのは0と1のデジタルデータ、そしてドルとセントだ。経済、金融、データ情報、製造、インフラ、通信といった現代世界の前線を掌握すれば、一発の銃弾も放たずに戦争に勝てる。まさしくシンプルで論理的な戦略である。これをサイレントインベージョン(静かなる侵略)と言うがまさに西側諸国のリーダーが中々理解できずに来た戦略で、アメリカ乗っ取り計画はかなりの部分で進行している。その過程で相手国の目標人物を籠絡するのに良く使われる方法として、「お金の提供」・「地位名誉の提供」・「ハニートラップ」等を利用し情報を入手していくのが中国の常套手段である。2004年に起きた上海総領事館事務官の自殺は正にハニートラップであった。この本を読んだ後、日本に目を向ければ正にアメリカで行われているのと同じことが進行しており、親中派、眉中派、反日派などがはびこりスパイ防止法がないことを良いことにやられ放題で、びっくり仰天である。この本は中共の戦争の進め方を知る入門書でもある。
 そんな中、9月2日の毎日新聞電子版によると「光で化学反応を起こす「光触媒」を発見し、ノーベル賞候補にも名前が挙がる藤嶋昭・東京大学特別栄誉教授(元東京理科大学長)が8月末に、自ら育成した研究チームと共に中国の上海理工大に移籍した。同大は今後、藤嶋氏を中心とした研究所を新設する。 財源不足などにより日本の研究環境が悪化する中で、産業競争力にも直結する応用分野のトップ研究者らの中国移籍は、日本からの『頭脳流出』を象徴する事例とも言えそうだ。」と出ていた。定年退官後まだ研究をしたいという研究者の情熱で上海理工大学に行くことになったようで、研究者魂は素晴らしい。一方で今までの研究は日本国民の税金で研究してきたもので、それを引っ提げて中国に行くことに少し抵抗感を覚える。確かに上海理工大学は国防7大学ではないが、いつ軍事転用されるかもしれない。誰かが言っていたが「理工系馬鹿が国を滅ぼす」と。
  IMG_20211008_0002.jpg-1.jpg
 また中国新聞9月24日の朝刊には『中国への技術流出警戒・・留学生身元調査31大学「厳しく」 持ち出さぬ誓約24校のみ』との見出しで、中国人民解放軍の兵器開発とのつながりが指摘される同国の大学との学術協定先や、外国人留学生が多い国内の国公私立大を対象にした共同通信の調査で、回答した56校のうち31校が先端技術を研究する留学生の出身組織に関する身元調査の厳格化を既に実施、また検討していることが23日、分かった。民間技術を軍事応用する「軍民融合」を掲げる中国を念頭に軍事転用可能な先端技術が留学生を通じて流出する懸念が指摘され日本政府が管理強化を進める中、大学が対応迫られる格好だ。
中国の人材招致プロジェクト「千人計画」に参加する研究者を想定し、政府は日本人研究者による海外共同研究の把握も促しているが詳細な申告を制度化していたのは3割未満の16校にとどまる。なお上記の藤嶋昭氏の件もこの「千人計画」でリクルートされたものと考えられる。
 また中国の政治宣伝に使われているとして米国が監視を強化している孔子学院は、国内で14校(近くでは福山大学)が設置され、1校が運営体制の見直しを検討するとのこと。なお昨年5月時点で留学生数は約28万人で国籍別では中国が最多で全体の4割を占めるとあった。
これらに関して公安調査庁は現在「経済安全保障の確保・・・技術・データの流出防止」と題したリーフレットをネット上に乗せている。
(https://www.moj.go.jp/content/001350932.pdf)
リーフレットによれば外国や我が国において発生した経済安全保障に関連した事象、どのようにして「技術・データの流出」や「軍事転用されかねない製品等の流出」が起きるかを絵コンテで解説している。我が国から技術や・データ等が流出した場合、大量破壊兵器などの研究・開発に転用されるおそれや企業に対する信頼の低下、我が国企業や大学における技術的優位性の喪失に伴う国際的な競争力の低下にもつながりかねず、その経済的損失は計り知れないものになる。
        技術・データの流出
      IMG_20211009_0001.jpg-1.jpg
        軍事転用されかねない製品等の流出
      IMG_20211008_0004.jpg-1.jpg

 IMG_20211008_0005.jpg-1.jpg
 そんな中、第100代総理大臣となった岸田首相は早速「経済安全保障相」を新設したことは中々良かったと思う。さらに来年中には「経済安全保障包括法案」を成立させると話しており、少しでも日本の技術が守られれば良い。また世界で唯一「スパイ活動防止法」が無いのが日本国である。スパイ天国と言われており是非とも「スパイ活動防止法」も制定して欲しいものある。なお過去に(1985年)自民党が議員立法で「スパイ活動防止法」を国会に提出したが野党が大反対して廃案になった経緯がある。

2021年10月09日

HOME院長ブログ治療の流れ院内案内診療案内予防歯科3DS母子感染ホワイトニングインプラントスポーツマウスガード
患者様の声料金表院内販売グッズ スタッフ紹介スタッフ募集アクセス院長紹介お問い合わせ治療写真集取り組み